無料サイトで「登録完了」が出たとき、何が起きているか(国民生活センターの相談件数と、正規サイトの見分け方)
18歳以上を押した瞬間に「登録完了・25万円」と出る。この画面の正体を、国民生活センターに寄せられた相談の実数と事例で確かめたうえで、正規のサービスが構造的にやらないことを4つ挙げます。説教はしません。
深夜、無料のサイトを開く。「18歳以上ですか」のボタンを押す。次の画面に「会員登録が完了しました」と出て、金額が並んでいる。慌てて閉じる。翌朝もまだ、あれは払うべきものだったのかが頭に残っている。
この画面は珍しいものではありません。国民生活センターが「アダルト情報サイト」として集計している相談の中心が、まさにこれです。実数と事例が公開されているので、まずそれを見ます。怖がらせるためでなく、何が起きているかを知ると対処が一行で済むからです。
相談は年3,000〜6,000件。しかも減っている途中
| 年度 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026(5月31日まで) |
|---|---|---|---|---|
| 相談件数 | 6,450件 | 4,583件 | 3,447件 | 369件(前年同期 501件) |
出典: 国民生活センター「アダルト情報サイト(各種相談の件数や傾向)」2026年7月31日更新。PIO-NETに登録された相談件数で、消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。
3年で半分近くまで減っています。それでも年3,000件を超えていて、これは相談した人の数です。相談せずに閉じた人、払ってしまった人は入っていません。
同じページに載っている事例を、そのまま引きます。「無料アダルトサイトを見ていた時、画面に触った途端に『会員登録完了』の文字と、『会費は6か月で45万円だがキャンペーン期間中なので25万円になる』と表示された」。もう1件。「『アダルトサイトに登録完了。取り消しの場合は電話を』と表示され、電話をかけてしまった。『後から返金する』と言われ、指示されるまま電子マネーを購入して支払ってしまった」。
共通点は3つ。年齢確認が登録になる・電話させる・電子マネーで払わせる
事例を並べると、手順がほぼ同じです。1つめ、「18歳以上」や画面のどこかに触れた操作を「登録」にすり替える。2つめ、取り消しや解除の手段を電話に限定する。3つめ、電話の先で電子マネーを買わせて番号を伝えさせる。この3つが揃っていたら、画面の金額に意味はありません。
国民生活センターの助言は短い。「無料サイトを見てから『料金請求』画面が出た場合、誤った登録であればすぐに連絡し、架空請求であれば応じず、消費生活センターに相談する」。電話番号は188(消費者ホットライン)です。相手に電話をするのではなく、こちらに電話をする。向きが逆です。
見るだけなら違法ではない。保存すると線が変わる
もう1つ、夜中に頭に残るのが「見たこと自体が罪になるのか」です。文化庁の説明では、刑事罰の対象は「販売又は有料配信されている音楽や映像を、自らその事実を知りながら『違法ダウンロード』(録音・録画)する行為」で、2012年10月1日から施行されています。対象は録音・録画、つまり保存する行為です。
ページを開いて再生するだけの視聴は、この「録音・録画」には当たらないと一般に解釈されています。ただし、保存した瞬間に線を越えます。有償で売られている作品だと知りながら保存すれば、刑事罰の対象になりうる。動画の保存ソフトの広告が無料サイトに多いのは偶然ではありません。ここだけは、押さない。
正規のサービスが構造的にやらないこと、4つ
見分け方を「怪しいサイトの特徴」として覚えると、次の手口で外れます。逆に、正規のサービスが仕組みとして絶対にやらないことを覚えておくと、手口が変わっても効きます。
- 年齢確認の次に「登録完了」が出ない。登録は、メールアドレスかアカウントを自分で入力する画面を必ず通る
- 金額は買う前に表示される。買った後に初めて金額が出ることはない
- 解約や取り消しの手段が電話だけ、ということがない。画面の中で完結する
- 支払いに電子マネーの番号を電話で伝えさせない。決済はカードかポイント購入の画面で行う
4つのうち1つでも外れていたら、その画面の金額は払う対象ではありません。逆に4つ揃っているなら、それは普通の有料サービスです。無料か有料かではなく、この4つで見ます。
無料で見たいだけなら、正規の無料の範囲がある
そもそもの動機は「金を払わずに見たい」であって、「危ないサイトを見たい」ではないはずです。正規のサービスには無料の範囲があります。公式のサンプル動画は登録なしで再生できて、当サイトのサンプルマラソンはそれを縦に並べただけの面です。FANZA TVはDMMプレミアムの14日間無料体験の対象です。
そして、有料の側の値段も思っているより低い。当サイトが2026年8月14日から27日まで記録した実写600作品では、毎日46〜50%が定価より安く、セール中の価格の中央値は14日中13日が250円でした。25万円の請求画面と、250円。同じ夜に開いている画面の差です。
今日できること: 188を連絡先に入れておく
スマホの連絡先に「消費者ホットライン 188」を入れておく。それだけです。次にあの画面が出たとき、相手の番号でなくこちらに掛けられる。画面は閉じてよく、金額は払わなくてよい。見るだけの人が払うべきものは、正規のサービスの値段だけです。毎日の値段はセールカレンダーに記録しています。